今年も夏に開催する「仕事の学校 高校生クラス」のプログラムデザインのために、今日は1日八王子で仕事観察。
午前中60分、午後90分の仕事観察。
午前中、僕が観察場所に選んだのは
・有人立体駐車場
・ユニクロ
・ヨドバシカメラ
午後は
・ゲームセンター
・緑の窓口
・病院
立体駐車場は、オレンジ色のつなぎを着た若者たちが、自分が担当する車用のエレベーターの前でじっと佇んでお客さんが来るのを待っているのを観察した。
15分間ほど。
係りの若者たちは、ムダ口を叩くわけでもなく、ただじっと機械の前で待っている。
エレベーターは4基あって、それぞれに1人ずつ担当が決まっている。
月曜日の午前、あまりお客さんは来ない。
ようやくお客さん(車)が来ると、4人は「ぃいえらっしゃっせ~」と叫ぶ。
「おらーい、ららーい、らららーい、あいストップでーす!」と元気よく叫んでお客さんを見送った後、またそこに佇む。
観察しながら、椎名誠の「アド・バード」に出てくるアンドロイドが目に浮かんだ。
ユニクロは、20分ほど観察した。
なるほど、特定の店員さんを定点観測していると、その人の行動する時間の8割は「服をたたむ」という動作だった。
棚から棚へ動いて、とにかくたたまれていない服をいち早く発見し、服をたたみながら「いらっしゃいませ~」と声を出す。
「すちゃ、すちゃ、すっ、すっ」と音も無くたたんでいく。
仕事や作業を「体の動き」に分解するのが僕は好きだ。
僕の仕事の8割は「みる」「きく」「かんがえる」「はなす」で構成されている。
ヨドバシカメラも、観察時間は15分。
4階のパソコン周辺機器フロアで観察。
そのフロアには僕1人。
店員さんは3人。
3人ともレジ(カウンター)で熱心に端末を覗き込んでいる。
僕のことに気づいているかどうかはわからない。
僕はずっと外付けHDDや無線LANを吟味するふりをしながら観察を続けたが、その間僕以外にお客さんは来ることが無く、また店員さんが端末から顔を上げることもなかった。
月曜日の11:20の出来事。
集合場所のデニーズでご飯を食べながらそれぞれに話をする。
これを高校生がやるには、「観察の仕方」のトレーニングが必要だな。
街角で、おじさんがぼーっとしていることがありますね?
あるいは工事現場を自転車で通りがかってその様子をじーっと見つめているおじさん。
ただじっとそこに留まって「観る」のって、案外いい時間です。
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