チームビルディングを進めていく上で、ファシリテーターはいくつかの視点を持つことになる。
そのひとつが同質性と異質性に関すること。
★同質的チーム=ほぼ毎日顔を合わせているが、信頼関係を築くまでには(チームの発達段階でいうノーミング)至っていない状態
■異質的チーム=ほぼ初対面状態でお互いのこともよく知らず、役割と規範だけが与えられている(チームの発達段階でいうフォーミング)の状態
この2つの状態があるわけで、成り立ちが違い目的や目標が違うのでアプローチは変えなければならないと思っています。
同質的なチームには意図した混乱(秩序ある混沌/occasional caos)をもたらすことが求められる。
言い換えるとコミュニケーション(関わり)の質を高めるということ。
そのためには今までの関係性を一度壊す(無くす?潰す?書き換える?)ことが必要。
なぜなら人間の細胞が秩序ある混沌そのもので一見相反する秩序(コスモス)と混沌(カオス)が同時に存在しているからだ。
交感神経(混沌)と副交感神経(秩序)があるように。
生命体にホメオスタシス(恒常性維持機能)があるように。
経済の世界には「ビルトインスタビライザー」とか、「神の見えざる手」が想定されているように。
哲学の世界では性善説(秩序)と性悪説(混沌)があるように。
チームメンバー全員が同じ方向を向く(秩序を生み出す)ことばかりに、重きを置くと、「維持すること」「改善すること」に意識が向かい、新しいものを受け入れていく余裕のない息苦しいチームになる可能性がある。
逆にチームメンバー全員が違う方向を向く(混沌、無秩序)では撹乱してしまい、「個」が「団」になることは難しくなる。
チーム内の混乱や対立は、ないほうが良いにこしたことはないのかもしれないけれど、僕は混沌の中から秩序が生まれると思っていて、すべて秩序に満たされている世界が絶対的に良いとは思っていない。
でも僕たちはホメオスタシスのおかげで混乱や対立を避けたくなる。
「恐れ」「不安」があるからだ。
必要なのはファシリテーターが混乱や対立を「恐れ」「不安」として捉えるのではなく、あくまでも「秩序ある混沌」として扱うことだ。
「そう、このチームには今、混沌が必要。だから恐れることはない。」と。
ファシリテーターのfearlessな関わりがチームにNormを与える。
一方で異質性のチームには秩序が求められる。
この場合の秩序とは、少しでも早く「世界」をつくること。
言い換えると「常識=common sense」をチーム内に作り出すこと。
留意すべきことはある人は秩序を愛しているし、ある人は混沌を愛していて、何がそのチームにとって「善きもの」かは構成するメンバーによって左右されるということ。
現在のこのチームを混沌がなくて息苦しいと感じる人もいれば、秩序がなくて息苦しいと感じている人もいるわけです。
そのためにはコミュニケーション(関わり)の量を増やすこと。
この世界(チーム)は何で成り立っているかを、意識/無意識のレベルで認識(知覚?把握?)させること。
何で構成されているか(誰で構成されているか)を知ると、自分がどう振舞えばいいかわかる。
カレーは、玉ねぎとじゃがいもとにんじんと肉でできている、ということがわかれば初めてカレーを見た人でも口に運べるように。
同質性には議論を。
異質性には会話を。
えー、日々こんなことを悶々と考えておりやす。
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