チームビルディング研究所
設立趣意書
2008年11月16日
長尾彰
【理念】
いつでも誰でも、チームビルディングができるようになり、 争いや差別のない世界をつくります。
明日からでもすぐに実践できるチームビルディングの技術を、社会に広く伝えます。
1.チームビルディング研究所設立の経緯~主宰者としての原点~
私の原点は、野外教育にあります。わかりやすく表現しますと、「キャンプのお兄さん」です。子どもたちといっしょに海に山に川に出かけていって、共同生活(キャンプ)をする。その指導者を学生の頃から始めました。
自然の中で、子どもたちが共同生活の中から濃い人間関係を作っていく過程からたくさんのことを学び成長していく現場に立ち会えることが、何より自分自身の成長に密接に結びついている。
他者の成長が自分の成長に直結している。
そして実際に体を動かしながら、生活を共にする。そんな感覚を抱くようになりました。
「自分」や「他人」について体験を通して気づき、学ぶ。
いつのまにか、「グループ」が「チーム」に変わっていく。
私がチームビルディング(他者とよりよい関係を築きながら共通の目標を達成できる集団をつくること)に興味をもった原点は子どもたちと生活をともにしたキャンプにあります。
2.設立の経緯~設立にあたって~
大学を卒業して、私が選んだ道はファシリテーター(支援的・促進的・利他的な他者への働きかけをする人)でした。
具体的には体験学習や野外教育を使った組織作りやリーダーシップを学習する機会を提供するという仕事です。企業や学生を対象に活動をしていました。
「もっと腕を磨きたい」「専門的な知識を身につけたい」と思い、チームビルディングの様々な手法を学びました。
専門的になってしまいますが、アドベンチャーラーニング・アクションラーニング・アプリシエイティブインクワイアリー・コーチング・ダイアログ・ワールドカフェ等々といった手法の数々です。
でも、どんな手法を学んでも、なかなか自分が成長したという実感が持てない。
なぜか。
決定的に「なんのためにこの手法を学ぶか」ということを考えることが不足していたからです。
全て自分のため、自分のキャリアアップのため。
手法という「やり方」ではなくて、「何のために学ぶか」という本質的な「目的」が私には欠けていたのです。
目先の仕事、目先の作業にとらわれてしまい、手法を身に着けることが目的になってしまいました。
2007年の8月に、「何のためにこの仕事をするか」ということを徹底的に考える機会がありました。
そこでひとつの答えが出ました。
「私の仕事(チームビルディング・ファシリテーション)の積み重ねが、世の中を平和にしていく。グループからチームに変わるプロセスをお手伝いすることでとで、競争よりも協創を生み出し、成功よりも成長を生み出し、人間はひとりひとり違うということを認め合うことができる。
これを繰り返すこと、この輪を広げていくことで、私たちはお互いがお互いに対して理解をしあえるようになる。」
ということは、私の仕事の先にあるのは、社会(世の中)から差別や偏見、誤解や過去への思い込みがない、楽しく働ける世界を作ることではないか。
そうは言っても、私1人の力では、どうにもならない。
でも、1人ではできないことも、仲間とやればできるようになる。
だとしたら、チームビルディングの技術をたくさんの人と学びあうことができるとしたら、もっと早く、もっと多くの人と「チーム」になれる。
そんな風に思い至りました。
だったら後はシンプルです。「学びあう場を作ろう。」「1人でも多くの人にチームビルディングの大切さ、ファシリテーションの楽しさを知ってもらおう。」
そのために専門家に力を借りようと思い、顧問のルー・タイス氏や苫米地英人博士、小阪裕司氏やシニア・フェロー、研究員の方たちに協力を依頼しました。
そして今、チームビルディング研究所は今まさに始動する瞬間を迎えています。
3.チームビルディング研究所の機能について
調査・研究・育成の3つの機能があります。
調査というのは、こうしている今も常に生み出されている最新のチームビルディングの技術を調べて、探して、情報を公開すること。
例えば、The Pacific Instituteというアメリカにある研究所で、「PX2」という手法が開発されました、ということを入手したら、積極的にその情報を伝える、という機能です。
研究というのは、いわば実践報告です。チームビルディング研究所で学んだ人たちの中には、「研究員」として活動を共に進めてくれる方もいらっしゃいます。講座で学んだことを普段の自分の生活の中で生かしてみて、その結果、どんな変化を生み出したのかをレポートする、というのが実践報告。
例えば、講座でエンパワーメント・コミュニケーションを学び、「相手に興味関心を持っていることを伝えながら会話をしてみる」ということを次の日にやってみた。
その結果、いつもはそっけなく終わってしまう会話が、少しだけ笑顔が増えた。
こんな風に学んだことを実際に生かしてみた、という結果の共有をする機能を持っています。
育成というのは、いわば「チームビルディングの学校」です。 会社や家庭、地域やサークルで、明日からすぐに活かせるチームつくりの技術を学びます。
多彩な講師陣が最新の技術を楽しくわかりやすく受講者と学ぶ機能を持っています。
そして世の中に1人でも多くのチームビルディング・ファシリテーターを「育成」し、その結果、少しでも差別や偏見のない平和な世界をつくりだしたい。
そのためにチームビルディング研究所は存在します。
4.今後の展開について
まだ産声をあげたばかりのチームビルディング研究所。
可能性は未知数です。まずは研究所の3つの機能のうちの1つ、「育成」に力を入れて1人でも多くのチームビルディング・ファシリテーターを輩出します。
目標は3年間で2万人。
この2万人が世界を変えるきっかけをつくる。
そして徐々にその輪を大きくしていく。
また各種のイベントや関係機関との連携により、「チームビルディング・ファシリテーション」の普及と推進に努めます。
いつの日か、「チームビルディング」「ファシリテーション」という言葉がなくなる日まで。
現在の講座は、東京会場が中心ですが、2009年度内に、福岡・大阪・名古屋・東京・仙台・札幌の6ヶ所で開催する予定です。
5.チームビルディング研究所のメンバー
所長:長尾彰(している株式会社取締役、楽天大学教授、BWF Japan委員)
顧問:Lou Tice(The Pacific Institute Founder, BWF Founder)
顧問:苫米地英人(カーネギーメロン大学博士、コグニティブリサーチラボ代表、BWF Japan 代表)
顧問:小阪裕司(オラクルひと・しくみ研究所代表、日本感性工学会理事、静岡大学大学院客員教授)
シニアフェロー:仲山進也(楽天大学学長)
シニアフェロー:小田真嘉(株式会社ブーストパートナーズ代表取締役)
シニアフェロー:西田徹(株式会社エデュケーション代表取締役)
シニアフェロー:加賀谷友典(メディアプランナー、アソブラボ主宰)
シニアフェロー:岩瀬直樹(小学校 教員)
シニアフェロー:甲斐崎博史(小学校 教員)
シニアフェロー:庄子達郎(アメリカンフットボール オービックシーガルズ、元日本代表)
シニアフェロー:玉ノ井康昌(アメリカンフットボール オービックシーガルズ 日本代表)
研究員:長谷川学
研究員:相原浩
研究員:日座育史
研究員:三宅幸子
研究員:中井秀則
研究員:岡田愛
研究員:久保雅也
研究員:田中雅美
研究員:羽田高秀
研究員:久野淳一
研究員:おかだたつのぶ
研究員:内藤千恵
研究員:山崎由美子
研究員:赤松奈津子
研究員:山口剛史
研究員:渡辺亜紀]
研究員:大松和美
研究員:峠田真紀
研究員:矢沢志朗
研究員:大松健一
研究員:松田健吾
研究員:松山太郎
研究員:河瀬麻花
研究員:行方淳
研究員:木村朱見
研究員:澤井理憲
研究員:尾形健
研究員:間宮徳昭
研究員:藤田美紀
研究員:友廣裕一
研究員:菅野洋一
研究員:吉田和美
研究員:小笠原航
研究員:久恒博和
研究員:大橋邦吉
研究員:阿部勉
研究員:関麻里
やったね。
願えばかなえられるね。それも、今までの関係性ではないところからスタートできて良かったんじゃないかなぁ。
3年間で2万人か、あなたなら出来るよ。
私は私のペースで年間1000人ぐらい輩出したいね。
応援しています。
投稿情報: masa shinoda | 2008年11 月17日 (月) 12:38
AKIRA♪素晴らしい!!!
私も思うところあって、この6月末に会社を辞めました。
一言でいうと「楽しくなくなった」というのが実感です。
AKIRAの足元にも及びませんが、微弱ながら、自分がいた会社やガテン系の皆様方に学ばせていただいたものをもとに、チームビルディングの実践をしています。
これからもぜひぜひ、色々教えてください。
投稿情報: ジャンボ | 2008年11 月18日 (火) 15:35