応援させていただいているNPO法人4connectionが、教育研究家のリヒテルズ直子さんをお招きして講演会を開催することになりました。
講演会に行く・行かないは別として(僕は行けないんです、平塚市で小学校の先生たちとファシリテーションについての勉強をしています)、まずはこの講演会のちらしを見てほしい。
写真がある。
カフェのようなつくりの、2面採光の部屋。
テーブルの上には観葉植物とオレンジ。
その周りを囲むように並べられた椅子。
ここは、どこか。
写真の右下に目を移すと、こんな文字が飛び込んでくる。
「とある小学校の職員室」
2007年2月、ユニセフのイノチェンティ研究所がOECD加盟国の子どもや若者を取り巻く状況に関する研究報告書を発表した。
下記から報告書そのものをダウンロードできる。
ユニセフ・イノチェンティ研究所 先進国の子どもたちに関するレポート発表
この報告書では、先進国に住む子どもたちの「幸福度」に関する調査についても発表されている。
この報告書によると、子どもの意識をまとめた項目で、「孤独を感じる」と答えた日本の15歳の割合は、経済協力開発機構(OECD)加盟25カ国29.8%と、ずば抜けて高かった。
日本に続くのはアイスランド(10.3%)とポーランド(8.4%)とのこと。
一方で、子どもの幸福度(WELL-BEING)が最も高い国はオランダ。
2位はスウェーデン。3位はデンマーク。4位はフィンランド。5位はスペイン。
なぜオランダの子どもたちは、幸福を感じているんだろう。
日本と何が違うんだろう。
well-being、日本語に訳すのは難しいけど(幸福度、ではないよねきっと)、「善く在る状態」をオランダの子どもたちは何から感じ取っているんだろう。
教育の仕組み、国の成り立ち、大切にされていること、価値観。
いろいろなものの積み重ねが幸せを生み出しているんだろうなあということはおぼろげながら掴めてくる。
オランダでは一部の学校でイエナプランが実践されている。
イエナプランについては後述するとして、僕はいま、イエナプランに激しく魅かれている。
何に魅かれているかというと、イエナプランは「やり方」ではなく「コンセプト」だというところ。
メソッドではなく、教授法でもなく、「コンセプト」だというところ。
ドイツで約90年前に生まれたイエナプランは、ヨーロッパを巡りオランダで緩やかに磨かれていく。
そしてオランダで50年の時間をかけて磨かれてきたイエナプランの実践は、実にたくさんの事柄を示唆してくれる。
冒頭で紹介したとある小学校の職員室とは、イエナプラン実践校の職員室の様子だ。
イエナプランのコンセプトの元において、職員室は「チームメンバーが集まる場」として扱われる。
職員室はチームなのだ。
イエナプランがオランダという国で取り上げられた背景、日本という国が今置かれている状況や課題、これからの私たちが取り組むべき事柄へのヒントが、リヒテルズさんの「オランダからの報告」の中にあると思う。
今回、議員会館が会場なのは、国会議員に対する「教育改革提言」をするためだ。
あなたもぜひその場に立ち会ってほしい。
教育を政治と行政のトップダウンで進める時代は終わっている。
ですよね?
それよりも多様性の中から選ぶ力を養うことと、多様な教育の「種類」を社会がどれだけたくさん用意できるか、が問われていると思う。
私たちが私たちの子どもたちのためにできることは、「教育とは何か」という問いを、このような場を通して対話しあうことだ。
やり方ではなくあり方を。
民主主義の国で生まれ、育ち、生き、暮らすことを選んでいる以上、「自由であること」を放棄しちゃいけないのだ。
そして、「自由であること」は誰も与えてくれない。
自分で掴む、あるいは自分たちで掴み取るということを忘れたくない。
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リヒテルズ直子氏 講演会2010
『日本を豊かにするための教育改革提言』
-幸福度と経済効率が高い成熟市民社会オランダに学ぶー
ユニセフの国際調査で、子どもの幸福度が世界一という結果の出たオランダ。
比べて、日本の子どもたちの孤独感はとても高いとの結果も出ています。
オランダ社会と日本社会はどう違うのか。世界はどう動いているのか。
そして、日本はオランダから何を学び、どのように教育制度改革に繋げることができるのか。
日本人であり、オランダで家族と共に豊かに暮らす教育研究家・リヒテルズ直子氏が、
具体的に提言します。
■講演内容
・なぜ今オランダか:幸福度と経済効率の高い国
・オランダの学校教育制度:選べる教育と高い質の維持
・日本の教育改革への提言:競争から共生へ歯車づくりから市民づくりへ
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日時:2010年2月9日(火) 13:30~17:00
会場:衆議院第二議員会館 第4会議室
定員:70名(定員になり次第〆切)
参加費:無料
主催:NPO法人フォーコネクション
協力:市民がつくる政策調査会
ほんの木
多様な教育を推進するためのネットワーク
[お申込み方法]
■メールでお申込
御名前・所属・メールアドレス・電話番号をご記入の上、
[email protected] まで件名を「講演会2010」としてお送りください。
■FAXでお申込
御名前・所属・メールアドレス・電話番号をご記入の上、
FAX 03-3466-3439 まで件名を「講演会2010」としてお送りください。
■お電話でお申込
070-5559-0361(NPO法人フォーコネクション)までお電話下さい。
お問合せ先 NPO法人フォーコネクション http://www.4connection.org/
電話 070-5559-0361 / メール [email protected]
これから学校へすすむ子供を持つ身としては
すごく気になる話題です。
ふと思いましたが、子供も親も
「教育をうける」ばかりではなく
能動的に参加していくことで
先生たちの負担も減るのかもしれませんね。
とりあえず今日帰ったら
子供をぎゅっと抱きしめたいと思いました。
投稿情報: mimi | 2010年1 月13日 (水) 16:23