10時の飛行機で上海へ。
空港で参加者と合流し、空路で上海へ向かう。機内食(パッケージングされた中華)は見た目からして美味しそうではないので、申し訳ないのだけれどおこわのおにぎりとデザートだけ口をつけて、後は残す。
プドン空港まで3時間強のフライト。機中では新聞を読んで後は睡眠。着陸のショックで目を覚ました。
税関の女性は、「勤労女性」という4文字がぴったりあてはまるような目つきの鋭い(そして体格の良い)女性だった。きっちりとパスポートを見て、きっちりとパスポートの写真と僕の顔を見比べるので負けじときっちり目を見つめてあげた。
日本の佐賀あたりと同じ緯度なんだろうけれど、とても蒸し暑い。バスに乗って上海市内に向かう。道路沿いにはリニアモーターカー。ガイドの話を聴きながら、相棒とムスメのことを思い出す。そしてパラオのことを思い出す。
宿泊は新錦江大酒店(Jin Jiang Tower Hotel )、部屋は14階、クィーンサイズの部屋。やはり窓は全開にならず、20センチほど開いた窓から通りの音を聴く。
ホテルまでの車窓から眺めた上海は、とてもごてごてしていて「混沌」がぴったり似合う街だった。カオス。無秩序。とてつもないエネルギーを感じるが、そこに理性はない。
開講式が始まるまでの1時間はフリータイムなので、スーツに着替えてフロントで両替を済ませる。海外での鉄則なのかもしれないけれど、生水は飲まないので(僕は飲まないと決めたら決して飲まない。)、ホテルのコンビニエンスショップでエビアンの2リットルボトルを買う。
部屋に戻って水道の蛇口をひねったら、案の定不吉な赤茶色をした水が蛇口から流れ出てきた。匂いもきつい。この水は僕には合わないだろうなと思いながら、洗面所にもペットボトルを置いておく。
開講式を終えた後は、事務局・講師顔合わせの食事会。ホテル近くの湖南料理のお店でご馳走になる。とにかく辛い。辛いけど美味い。僕は汗っかきなので(アイスクリームを食べながらも汗をかくくらいなのだ)、顔から大量の汗を噴出させる。辛くない料理(それにしたって普段食べているものよりかは香辛料多めなのだ)が出てくると平和な気持ちになる反面、辛さが懐かしくなる。戦争の合間のつかの間の平和を過ごす兵士ってのはこんな気分なんだろうね。しばらくこの平和を続けると、戦争(辛さ)が恋しくなってくる。
ホテルに戻ってNHKBSを観ながら、うとうとする。家族旅行で上海へ来たいか、と聞かれたら「別にいいです」と答えるだろうな。物価が安いとはいえ、この混沌の中で楽しみを見出すのは家族旅行では難しいです。
相棒と二人での旅ならいいけれど。
コメント