移動はほとんど自転車。
きっかけは年明けに出場した「ママチャリレース」
富士スピードウェイを、チームで7時間耐久レースをする、というもの。
ただしママチャリ。
全速力で漕いで、普段の運動不足が祟って、5分と全力が持たず。
口の中はねばねばした唾液がとめどなく溢れ、鼻水は喉に落ち、肺は焼けるようで、太ももはこれ以上無理だと悲鳴をあげる。
心臓が口から出そうになって、目が回り始め、もうだめだ、降りて押そうと何度もあきらめかける。
やがてゴールが近づいて仲間にリレーをする。
地面に倒れこんで、喘ぐ。
目の前がぐるぐるまわり、水を飲みたくても呼吸が苦しくて何かを飲み込むということができない。
太ももとふくらはぎが痙攣を始め、前脛骨筋が攣る。
苦しみの中で、思う。
「あー、オレ生きてるなあ。」
肉体の反応に比べたら、頭でちんちくりんに、そしてうじうじ考えてることなんてどうでもよくなる。
全力で心臓が動いて、肺が動いて、血液が駆け巡ることを感じ取った瞬間に、「あああ、生かされているかもオレ。」と思う。
生きている実感、というのでしょうか。
自分ひとりではここまで自分を追い込めなかった。
チームのメンバーがいて、ゴールで僕を待っているから、やりきれた。
こんなのって、18才の夏、バスケのオールコートプレス以来だ。
そんなことがあって、自転車に乗っています。
ぜえぜえと息を切らしながら。
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