今日はこのページのネタを2つお届けします。
去年の4月、盟友・仲山進也氏と小田真嘉氏とで開催したSpiral Adventure Live! という催しでいただいた参加者の皆さんからのご質問です。
Q5.楽天大学で次の新しい講座を開くまでどのくらいその本を読むかどうやって本をたくさん読むか?
A5.「何かの講座をつくるため」に本を読むことは少ないです。それよりも興味あるタイトルや関連する事柄で本を買い集め、大体週に2冊、出張がある時は5冊ほど、月にトータル10冊くらいの本を読んでいます。
本の読み方は、関連する本、例えば「リーダーシップ」に関する本を5冊ほど同時に読みます。
大体5冊はカバン(僕は商用時はこのカバン、それ以外はこのザックを愛用しています。)に詰め込んであるわけです。
ノンフィクション(ビジネス書・実用書の類い)は10ページ読んでは次の本を、また10ページ読んでは次の本を、といった具合に読み進めることが多いです。
フィクションは、じっくりと1冊を読み進めます。
Q6.1部はノーミング他にはストーミング、フォーミング せっかくノーミング期にやったスタッフも1,2に引き込まれてもどってしまうどうしたら強くいられる?
A6.結局それはフォーミング(チームの発達段階における第1ステージ)ですから、とにかくコミュニケーションの量を増やします。
質じゃなくて量です。
何を言うか、じゃなくて、どれだけ話すか。
ちなみに
【フォーミング期の特徴】
★チームが結成されたばかり。お互いのことを良く知らない。何をするかもよくわかっていない。
□メンバーのことを十分に理解できていない。
・・・メンバーの性格や特徴(特長)、強みや弱みなどを十分に把握していない。お互いによくわかっていないので何をどこまで話していいのかわからない。よそよそしい。
□メンバーへの依存度が大きい。「誰かがどうにかするだろう」
・・・主体者意識に欠け、誰かがどうにかするはずだ、という期待を持っている。自分が行為の主体になることを避けたがる。
□エネルギーはメンバー個人の内側へ向かう。
・・・周囲の環境に慣れていないので、その場所にとどまりながら自分のことだけを考えている。他者に対する配慮は意識しているものの遠慮する。
□リーダーは任命されたリーダーであり、メンバーは指示を期待する。
・・・職位やポジションとして「班長」「グループ長」「リーダー」「キャプテン」は決まっているものの、自発的に発生した役割ではなくあくまでも任命された役割。メンバーはその役割に依存し「リーダーという役割の人間がすべきこと」として意志・行動決定や価値判断を依存する。
□不安や内向性、緊張感が見られる。
・・・「この場でこんなことをしたら」「この場でこんなことを言ったら」「もしうまく行かなかったら」「失敗したら」という予測不可能なことに対する不安感が強い。不安が緊張を生み、表情はぎこちなく言葉使いはよそよそしい。
【ストーミング期の特徴】
★意見のぶつかりあい/個人の主張
□解決に向けての意見、アイディアの表出が見られる。
・・・どうやったらうまくいくか、なにをすれば解決できるか、そのために何が必要か。やり方や戦略、解決のための技術や方法論に話題が集中する。アイディアは出るが、意志決定がされず根拠無くアイディアが実行に移されることが多い。
□メンバーに独立心のような気持ちが芽生える。
・・・「だったら~すればいいんじゃないの?」「そんなのできるわけないじゃん」否定的な言葉の代替案は「自分だったら~するんだけどな」という意思表示で表出する。
□エネルギーはチーム内部の競争に向けられる。力の順位、役割と機能の表出。
・・・何をするか、よりも誰が言ったか(したか)にチーム全体の方向性が左右される。年齢、職位、所属している組織の規模、社内での派閥・学閥、学歴、職歴などでメンバーが序列付けられる。
□影響力の大きいリーダーが自然発生的に現れる=強いリーダーシップの発揮。
・・・物理的に大きいメンバーの考えが実行に移される。口数の少ないメンバーや自己表現が苦手なメンバーの意志は反映されない。このリーダーのアイディアで実行したプランが失敗に終わると心の中で責めても言葉には出さない。「一生懸命やったんだから仕方が無い」という言葉が口をつく。
□ビジョンは曖昧で、共有されていない。
・・・チームとしての理想像は形になっていない。「こういうチームだといいのに」という個人の希望が各々に渦巻いている状態。
【ノーミング期の特徴】
★個人の役割とチームの決まりごとが明確になる
□メンバーとしてどのように行動すべきか気付く。
・・・チームが達成すべき目標に向かって、自分がどのような行動をとるべきか理解し始める。求められている役割と機能を発揮し、自分のすべきことに注力する。権限委譲や役割委任が表出し始める。
□チームのルール(行動規範)が暗黙のうちに築かれる。
・・・ルールや規則作りのための話し合いを持つことなく、自然と「約束」ができあがる。明文化されるものもあるが、これらの行動規範は暗黙のうちに築かれることが多い。
□ゴール(目標)、メンバーの役割と責任範囲が明確になる。
・・・ゴールの姿が定量的・定性的に形作られ、誰が何をどれくらいどうするか、ということが合意形成を経て明確になる。
□「ミッション」「ビジョン」「ルール「仕組み」がチームを拘束する。
・・・自発的に行動し始め、「なんのためにやるか」ということが曖昧ながらも共有され始める。自律的に発生した規範にのっとって行動することがよしとされる。
□「私たちのやり方」「うちのチームは」という言葉が共通言語になっている。
・・・「私たちのチーム」という帰属的、所属的な意識が芽生える。自チームの名前を独自で考えたり、必要以上に他チームと競争を意識し始め、排他的になる。
【トランスフォーミング期の特徴】
★能力の発揮と圧倒的な成果達成
□問題や課題が解決され、成功体験を共有する。
・・・具体的な行動によって問題や課題を解決することで、チームがどのように機能すると成果を収めることができるかをメンバーが理解している。小さな成功体験の積み重ねが大きな成功を生み、チームとして成功と失敗のパターンを学習している。
□メンバーは自立心が芽生え、チームに対する帰属意識が高まる。
・・・「誰がするか」ではなく「何をするか」に優先順位がおかれる。他チームと比較するなど相対的な価値観ではなく絶対的な価値観を自チームに持ち、高い帰属意識を感じている。
□リーダーシップを発揮する者がリーダーとなり、任命されたリーダーは形式化する。
・・・「誰がする」よりも「何をする」を重要視している。権限委譲が公明正大に行われ、メンバーそれぞれの強みを活かしてことにあたるようになる。
□「ビジョン」や「制度」はメンバーの協働意思によって成立している。
・・・メンバーのビジョンとチームのビジョンが共通化されている。ルールや仕組みは自チームの目標達成の一助として扱われているという共通認識を持っている。
□エネルギーは共通のゴールに向かって外に向けられる。
・・・個人のエゴや欲求も、チームとしての共通の目標を達成するために活かされている。
□他者視点に基づいた行動・言動が一般化し、信頼関係が構築されている。
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